セリグマン─グランドキャニオンの途中でルート66の風景に触れよう
2016/11/16
セリグマン(Seligman)はアリゾナ州にある町で、旧街道ルート66号の町並みが特徴です。
ラスベガスとグランドキャニオンをつなぐフリーウェイ40号からわずか1、2キロほど脇道へそれた所にある小さな町で、20分ほど寄り道するだけでも充分楽しめるおすすめの場所です。
町はディズニー映画「Cars(カーズ)」のモデルの一つにもなっていて、あのキャラクター達が普通に暮らしているような雰囲気。短い通りの両側にカーズに出てくるような古い建物や車があります。
アメリカの郷愁がつまったセリグマン、サクッと寄れて楽しいセリグマンをお見逃しなく!
さっそく町の様子を覗いてみましょう(^^)/
ルート66の風景
セリグマンは今でも現存する旧街道ルート66にある町で、わずか1キロほどの通りに古い街並みが残り、写真スポットが点在しています。
ガソリンスタンドの横にあるルート66のサイン。
右の緑色のバンは、「カーズ」のキャラクター「ダスティ」に似ています。
赤いトラックはカーズの主人公の親友「メーター」に若干近い!?
カフェの周りには古い車が展示してあります。
このパトカーにそっくりなキャラクターがいましたね。名前は「シェリフ」でした。
おススメはシェブロンのガソリンスタンドのコンビニ。ここは土産物、食料、雑貨とファーストフードのA&Wがあり、ルート66のロゴの入ったグッズがたくさん置いてありました。
A&Wでルートビアフロートとチリドッグを食べれば、気分は50年代のオールディーズ!
ルートビアはコークやドクターペッパーに似た炭酸飲料。ルートビアの上にバニラアイスを乗せたものがルートビアフロートです。昔はたくさんあったA&Wは以前より少なくなりましたが、家で作るよりここで食べるほうがなぜかおいしいんですよね。
サイドメニューはフレンチフライの他にチリチーズフライ(フレンチフライの上にチリビーンズとチーズがのっています)、チーズカーズ(チェダーチーズの揚げ物)やオニオンリングがあります。
セリグマンの場所
こちらで大まかな位置をみてください。
ラスベガスやロサンゼルスからグランドキャニオンに行く途中の、40号線から脇道を1キロほど入った所にあります。
キングマン~ウイリアムズの距離は183kmですが、セリグマンを経由しても合計186kmとあまり変わりありません。
詳しい地図はこちらです。
ルート66とは?
国道66号線(U.S.Route66)はイリノイ州シカゴとカリフォルニアのサンタモニカを結ぶ3755kmの道路。1926年に指定され、1985年に廃線になるまで、アメリカ大陸の中東部と西を結ぶ直通道路として栄えました。
トラック輸送や、東から西へ移住する人など人と物の移動が増えるとともに、沿道には商店やレストラン、モーテルなど小さな町ができ、ビジネスやカルチャーが生まれました。
第二次大戦後から交通量の激増により車線の多い大型の高速道路の需要が高まり、ルート66号のほとんどが州間高速道路に置き換えられていきました。1984年、セリグマンの隣の町アリゾナ州のウイリアムズでフリーウェイ40号が完成するとルート66は正式に配線になり、59年の歴史に幕を下ろしました。
なぜルート66が人々の心を惹きつけるのか?
様々な理由が考えられますが、自動車が一家に1台普及し、生活が豊かになるとともにレジャーで移動したり、さらなるチャンスを求めて西へと人々が移住したりするうちに、行き来し慣れ親しんでいったものと思われます。
スタインベックの「怒りの葡萄」など文学をはじめ、映画、音楽、ドラマなど数々の舞台となったことも、世代を越えて人々の心を惹きつける理由かもしれません。
アメリカの繁栄の時代の思い入れや、郷愁、懐古など人々の想いを集めて今でも協会や団体、グループがあり、各地でフェスティバルやメモリアルパレードが開かれたりしています。